【運用終了】ERFS(エルフス/入国者健康確認システム)での外国人新規入国オンライン申請について

現在(令和5年5月1日時点)の海外からの入国時の水際対策につきましては、下記の厚生労働省ホームページをご参照願います
➡参考リンク:厚生労働省ホームページ 水際対策(海外から入国される方へ)

新型コロナによる水際対策により、日本への外国人の新規入国に対して制限が行われていましたが、2022年3月から外国人の新規入国制限が大幅に緩和されました。それに伴い、外国人の日本への入国に関して、制度が大きく変わり、ERFS(エルフス/入国者健康確認システム)が新たな制度として導入されました。

➡このERFS(エルフス)ですが、変更も頻繁に行われているため、お客様よりご相談やご質問を受けることも非常に多く、専門家でも非常に分かりづらい運用となっています。そこで、今回はこのERFS(エルフス)について詳しく解説していきます。

ERFS(エルフス)とは?

ERFS(エルフス)とは、厚生労働省が管理・運営する「入国者健康確認システム(Entrants, Returnees Follow-up System)の略で、外国人の方が日本に新規入国する際に必要な「外国人新規入国オンライン申請」を行う際に使用するシステムをいいます。今までは、日本に新規で入国する場合、外国人の方は「在留資格認定証明書」の交付を受けた後、在外の日本大使館等で査証(ビザ)を申請し、査証が発給されれば日本への入国が認められていました。

➡しかし、2022年9月1日の時点では、この「在留資格認定証明書」に加えて、ERFSからオンライン申請を行い、「受付済証」を受け、この「受付済証」も併せて提出する必要があります。つまり、ERFSでの「外国人新規入国オンライン申請」は、外国人の方が新規で日本に入国する際に、日本での受入責任者(会社や学校等)が必ず行わなければならない手続きになります。

ERFSの利用方法

ERFS(エルフス)での「外国人新規入国オンライン申請」は2つのステップに分かれます。ステップ1は「受入責任者ログインID申請」、ステップ2は「外国人入国事前申請」になります。まずは会社や学校などがログインIDを取得してから、入国予定者の情報を個別に登録して申請するといったフローになります。

受入責任者ログインID申請

ERFSからの「外国人新規入国オンライン申請」を利用するためには、まず受入責任者(会社や学校、組合等)がログインID申請サイト(https://entry.hco.mhlw.go.jp/)からログインID申請を行います。

(1)受入責任者法人番号(13桁)
➡受入責任とは、外国人の方を招聘する企業や、外国人の方の留学先である学校など、外国人を受け入れる機関を言います。在留資格申請の際の「所属機関」とほぼ同義です。13桁の法人番号がわからない場合は、こちらから検索が可能になります。
(2)水際対策措置代替法人番号(13桁)
➡受入責任者が法人でない場合には、個人事業主として、「水際対策措置代替法人番号」を入力します。この場合、(10)のその他必要書類に、資格証番号や営業許可番号を確認するための資料を添付(アップロード)する必要があります。「水際対策措置代替法人番号」の一覧はこちらになります。
(3)受入責任者名称
➡正式名称を入力する必要があります。
(5)受入責任者担当者メールアドレス
➡法人の場合はフリーメールは使えませんが、受入責任者が個人事業主の場合はフリーメールでの受付も可能になります。
(9)委任状等
➡「外国人新規入国オンライン申請」を第三者(行政書士等)に代理依頼する場合には委任状を添付しますが、ご自身で登録を行う場合は添付の必要はありません。

必須項目をすべて入力し、確認のチェックボックス(3箇所)を入れていただき、申請を行います。すぐに受入責任者ログインID申請受付完了のメールが届きます。審査結果は早ければ翌日にメールで送信されます。「ログインID申請受理:証明書の送付につきまして」というメールが届いていれば、受入責任者ログインID申請は完了です。

件名「ログインID申請受理:証明書の送付につきまして」のメールには3つのファイル(①証明書、②証明書用パスワード、③ERFSログインパスワード)が添付されています。まずは①証明書をPCに保存、保存した証明書を②証明書用パスワードで開きます。最後に③ログイン用パスワードでERFSにログインできれば外国人入国事前審査の登録が可能になります。

外国人入国事前申請

ERFSにログインができたら、ERFSの左側のメニュー【入国事前審査 登録】から、入国予定者である外国人の情報を入力していきます。この際に、受入責任者企業・団体名、受入責任者担当者氏名、受入責任者担当電話番号等の情報が正しく表示されているかどうかを必ず確認します。
※受入責任者の所在地は登録の際に入力します。

(1)入国予定者の情報入力

■入国予定者情報入力項目■
(1)外国人の氏名
➡パスポートの記載通りに入力します。
(2)国籍(パスポート記載のローマ字3文字)
➡ローマ字3文字での国籍記載が不明な場合、こちらから確認できます。
(3)生年月日
(4)性別
(5)パスポート番号
➡間違いのないよう、パスポートをしっかりと確認したうえで入力します。
(6)入国予定日
(7)入国者のメールアドレス(任意)
(8)滞在場所
➡入国後まず最初に滞在する場所の名称を入力します。
(9)滞在場所の住所

全ての入力が完了したら、【登録】をクリックすると完了メッセージが表示されます。再度、ERFSの画面左側にあるメニューから【入国事前申請 提出】をクリックし、入国事前申請提出画面を表示させます。
➡登録済みで未申請の入国予定者が一覧で表示されますので、申請したい入国予定者を左側の【候補】ボックスから右側の【対象者】ボックスへ移動させ、【申請】をクリックします。

➡最後に、画面左側にあるメニューから【入国事前申請 一覧】をクリック、【入国事前申請 一覧】画面を表示させます。その一覧の中から対象となる申請をクリックすると、申請した入国予定者一覧が表示されますので、画面右上にある【受付済証】をクリックして受付済証のダウンロードが可能になります。受付済証のPDFがダウンロードできたら、外国にいる外国人ご本人にメールなどで送信します。

ERFSを利用する際の注意点

ERFSでの入国事前申請~受付済証の交付までの手続きは、入国を希望する外国人ご本人が行うことはできません。海外からERFSへアクセスすることができないため、受入機関である日本の会社や学校が受入責任者となって登録を行わなければなりません。

➡さらに、外国人の社員が入国する際、家族が帯同する場合には、社員と同様に家族の方も受付済証の取得が必要となりますので、その点も入国前にしっかりと確認したうえで、手続きを進める必要があります。また、受付済証は発行後の情報訂正や修正ができません。本国での査証(ビザ)申請前に入国予定日やパスポート情報などに変更が生じた場合には、申請を取り下げ、その後改めて登録・申請を行い、受付済証を交付する必要があります。

➡ERFSから交付される受付済証には有効期限はありません。しかし、在留資格認定証明書や査証には有効期間があります。在留資格認定証明書や査証は、交付を受けてから3か月間が有効期間になりますので、その期間内に日本に入国しなければなりません。
※なお、2022年9月1日現在、在留資格認定証明書の有効期限に関しては、以下の特例措置による取り扱いとなっています。

■在留資格認定証明書作成年月日■ ■みなし有効期間■
2020年1月1日〜2022年4月30日 2022年10月31日まで
2022年5月1日〜2022年7月31日 在留資格認定証明書の作成日から6か月間

➡つまり、2022年8月1日以降に作成された在留資格認定証明書については、本来の運用どおり、作成日から「3か月間」有効となりますが、2020年1月以降に作成された在留資格認定証明書は、まだ有効になります(2022年9月1日現在)。ただし、在留資格認定証明書の本来の有効期間(3か月)を過ぎている場合には「申立書」が必要になります。

当事務所でのERFSサポートについて

ERFSでの手続きですが、受入機関である日本の会社や学校が受入責任者となって必要情報を登録、受付済証をダウンロードするだけの手続きになりますので、一度受入責任者ログインIDを取得してしまえば、次回の申請からは外国人の情報を入力して申請するだけになりますので、そこまで難しい手続きではありません。

➡ただ、オンライン申請に抵抗のある、または時間がなくてなかなか手続きができないお客様に関して、当事務所では有償にてERFSでの申請を代行させていただきます。

(1)お客様よりご提供いただくもの
・ERFSでの申請を代行させていただく際、以下の書面や情報をご提供いただく必要がございます。

(a)委任状
➡委任状のフォーマットはこちらでご用意させていただきます。個人事業主のお客様の場合、事業内容を証明する書面を別途ご用意いただく場合がございます。
(b)受入責任者ログインID申請受理メールの内容
➡件名「ログインID申請受理:証明書の送付につきまして」のメールを当事務所へ転送いただきます。当事務所にて証明書の認証を行い、受入責任者ログインID申請の手続きを完了します。
(c)入国予定者情報
➡外国人の方のパスポートコピーや入国予定日、滞在場所などの情報をご提供いただきます。

(2)サービス報酬額について

(a)受入責任者ログインID申請 4,000円/1社(税別)
(b)外国人入国事前申請 5,000円/1名(税別)

複雑なビザ手続きに加え、ERFSの手続きを行うのは受入機関のご担当者の方にとって大きな負担になる場合もあると思います。ERFSでの手続きやビザ申請に関してご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。

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